ASTRO: Advanced Science-Technology Research Organization
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また1社、空飛ぶクルマの実現性を高めるベンチャーが出現した。独 Lilium 社だ。
細々とPOC*開発をしてきた大学発ベンチャーだが、纏まった資金を確保した。
*;Proof of Concept 概念実証
16年末に 11億円の出資を得た後、本年4月、2人乗りプロトタイプ Eagle の
初飛行を成功させた。そして 9月 更に100億円の出資を得たのだ。
<プロトジェット Eagle >
プロトは、マルチファン42個を搭載した 垂直離着陸(VTOL)できる機体だ。
同社は、世界初 電動VTOLジェット と称する。今後、5人乗りの開発に進む。
出資したのは、IT系。スカイプやツイッター、中国ITジャイアント テンセント
の名も上がる。一躍 IT企業と化した印象だ。
立ち上がり当初は、4名程度の所帯だったが、既に70名となり、これから更なる
増員を図る。5人乗りの有人飛行も19年までに実施するという、意欲的な計画だ。
<5人乗りモデル イメージ図:モーターが大型化 ファンが36個に>
<次期 電動ジェットエンジン イメージ図>
時速300km、飛行距離300kmという、どちらかと言えば 近距離向けだが、
これは、空のUBERを実現するという 同社目標にはピッタリだ。
<ビル屋上の離発着上 イメージ>
他の競合モデルと異なるのは、有効な空力対策がされている事だろうか。離陸時の
効率が上がるようなエンジン配置、巡航状態のきれいなストリームラインが物語る。
<ダウンストリームがスムーズに流れる 左>
<低抵抗な機体デザイン>
気になる騒音は、一般のバイク並をいう事だが、地上の騒音と空中での喧噪では、
ちょっと趣きが違うかもしれないが、十分許容できるだろう。
更に万一の際には、パラシュート装備もある。最近は小型機で導入が進んでいるが、
Lilium 社の機体は、キャビンにも耐水機能を持ち、プラスの安全性がある。
<パラシュートイメージ>
現行の航空法では、規定のないカテゴリー。機体構成、無人操縦、その上での有償
旅客など 如何に乗り越えるか。このブームには、当局も考えざるを得ないだろう。
Lilium社 HP
動画:2016 Hello Tomorrow Challenge での講演(4分)YT
動画:WIRED 初飛行の報道(1分)YT
動画:Eagle 初飛行の様子(約2分)YT
動画:1/5 スケールモデル 飛行評価(1分弱)YT
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デロリアンと聞いて何か思い起こせるなら、SF好きは間違いない。既に30年も
経ってしまったが、バック トゥ ザ・フューチャー に登場するスポーツカーだ。
<デロリアン:映画ではタイムマシンに改造される>
そのデロリアン開発者の甥なる人物ポール・デロリアンが、新たなる空飛ぶクルマ
を開発するという。浮上と推進用に、前後にダクトファン2基を備える。
<ポール・デロリアン氏>
<DR−7>
まだ詳細は分からないが、全長9m、全幅5.6mもある。翼は折畳みもできる様
なので、専用車庫を作れば、なんとか収まるかもしれない。
<スケールモデル>
全自動で、電動駆動のVTOL機というのが正確だが、航続距離は200km弱と
いうスペックは、米国ではちょっと短い気もする。
今後、1年で飛行可能なプロトタイプを仕上げ、5年程度で実用化に進めるという
目標。織込まれる要素技術は、安全を向上する先端技術という特記がある。
オスプレーの前例にもある通り、この手のVTOLは、結構 飛ばす事が難しい。
特許にはフライトパスも描かれ、既にシミュレートはされているようだ。
<特許より>
空飛ぶクルマの申し子とも言えるデロリアン未来版、期待が募るばかりではあるが、
早く実機を造って 期待に応えてもらいたい。後1年、待ち遠しい。
開発会社(De Lorean Aerospace社)HP
動画:DR-7 全周イメージCG(6秒)YT
動画:DR-7 前後のダクトファンアクションCG(33秒)YT
動画:Back to the Future Part 2 より(3分弱)YT
空飛ぶクルマと分類される飛行体にも、随分とバリエーションが増えて来ている。
Volocopterなるドイツベンチャーは、e−voloなるモノを開発中だ。
<e−volo>
マルチファンとも呼ばれ、ローター18基を有し2名が搭乗できる垂直離着陸機だ。
自律飛行、即ち 自動で飛行できる能力を持ち、現在 その開発が進む。
<18基のファン 最大外径 9.15m ローター径 1.8m>
このe−volo、Volocopter 2X として商品化され、中東のアラブ
首長国連邦(UAE)ドバイで空飛ぶタクシーとして実用化される事が決まった様だ。
当面5年は、パイロット操縦で運航し、結果良ければ自動運航へ進むと計画される。
この期間は試験飛行との位置付けで、正確には商用運航ではない。
<2Xのコクピット>
ローターはブラシレスDCモータで回転、機体重量290kgとペーロード160
kg 合計450kgを支え、飛行させる能力がある。
リチウムイオン電池を採用、9個搭載され、各々2基のローターに電力供給する。
最高速度 100km/h。70km/hで17分程飛行でき、距離では27kmだ。
実際の運用を考えると、全くの自由な場所に飛んでいく というよりは スポットの
ようなポートが設けられ、その間を飛ぶことになるであろう。
ドバイでは、中国のイーハン184やライドシェア大手のウーバーも自動運航での
空飛ぶタクシーを計画している。世の革命は、こんな国からでるかもしれない。
<ドバイで展示された イーハン[Ehang]184>
動画:2X運航のイメージCG(3分弱)YT
動画:Volocopter 開発ドキュメント(5分半)YT
動画:Volocopter デモ飛行[+無人機](1分強)YT
動画:Volocopter 利用シーン(2分強)YT
空飛ぶクルマの現実味が一段と増してきた。スロバキアのエアロモービル社が注文
の受け付けを開始した。まず500台の受注を狙い、出荷は2020年が目標だ。
<エアロモービル>
価格は1億3千万円からという、高級製品だ。小型機の代名詞 セスナ社の172、
新型機価格4-5千万円に対し倍以上だが、一緒に事業を育てて欲しいという。
約3分で、自動車-飛行機への変態する。離陸できる貨客重量は240kgだから
2-3名乗りというイメージだが、現状では2シートだ。
<室内イメージ>
最高速度は、自動車モードで160km/h、飛行機モードで360km/h。航続
距離は、700km以上は大丈夫、という内容、実用性には問題はなさそうだ。
エンジンは、電子制御装置も付いた最新式。4気筒水平対向、排気量2000cc、
ターボチャージャー付きで 300馬力を誇る。
<搭載予定のROTAX社エンジン>
今回のモデルは4.0というエアロモービル。1990年の1.0から四半世紀以上
の歳月を掛け、いよいよ量産段階だ。老舗の企画、なんとかモノにしてもらいたい。
エアロモビール社について wiki
動画:エアロモビール4.0 プロモーションCG(1分弱)YT
動画:AP報道 トップ・マルケス・モナコモーターショー発表(2分弱)YT
動画:エアロモビール3.0 実利用評価記録(1分半)YT
動画:エアロモビール開発中の事故(2015年 1分弱)YT
欧州の旅客機メーカ、エアバス社。米ボーイング社と世界を二分する大企業だ。
先日、空飛ぶクルマ構想を発表したばかりだが、また新しい発表があった。
<年内にもテストが始まると噂される Vahana >
発表はジュネーブモーターショー。自動車の新モデルが発表されるなど世界的な
モーターショーだ。コンセプト名 Pop.UP、自動車業界に新風が吹いている。
<ドローンモジュールとキャビン型自動車 モックUP>
<ドローンモジュール、キャビン、走行モジュールから成る>
自動車としては、完全自動走行を実現し、スマホ一つで呼び出せる。必要に応じ、
ドローンモジュールが飛んできて、自動車のキャビン部分を掴み、飛んでいく。
ちょっとしたSF映像だが、これだけ空飛ぶクルマ構想があると、どこか新興国
が導入しても不思議はない。ドバイでは消防用でジェットパックが導入される。
<ドバイで導入予定のジェットパック>
一方、現実には航空技術の開発はもとより、人工知能AIや全体システムとして
の要素技術開発、又 航空管制に関する規制等 課題も多い。時間は掛かりそうだ。
コンセプト思考が強いが、リアリティはある。SF映画などで描く事ができたら
若い人がやってみたいと思うかもしれない。是非誰か、実現して欲しいものだ。
動画:プロモーションCG(2分)YT
動画:プロモーションCGにエアバスインタビュー(3分弱)YT
動画:DPCcars報道 モーターショーでの発表(7分半)YT
動画:パートナーの Italdesign社 による発表の模様(16分強)YT
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