ASTRO: Advanced Science-Technology Research Organization
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火星探査の前哨基地として、月にも注目が集まっているが、ながらく謎とされた
月裏側のクレーター 東の海 の起源について、新しい説が提案された。
<東の海 3重リングが特徴>
<重力分布で色分けした 東の海>
それは2012年末に運用を終えた、月の重力分布を詳細に調べるため2基ペア
で投入された NASAの探査衛星グレイルのデータ解析による。
<GRAIL(Gravity Recovery and Interior Laboratory)>
多くの探査衛星が飛び交っているが、データ解析には時間が掛かる訳だ。漸く、
データ分析、重力値を始め地下構造までも分析、クレータ発生状況が見えてきた。
シミュレーションなど駆使し、分かってきたのは、直径64kmほどの小天体が、
毎秒14.4kmで衝突、直径320kmから480kmのクレータを形成した。
大きさは、現在残っている内側2つのリングの中間的な数値だ。つまり、現在の
3重リングは、その後に形成されたのだ。
衝突の後、地殻が反動で上昇、熱く溶けた岩石は、亀裂やズレを引き起こして、
高さ数キロの崖となり、現在の外側2つのリングになったというのです。
もう一つの内側リングは、別過程を辿ります。衝突部分は、地殻が跳ね返り外側
へ伝播、中央部は平らとなる。外側に流れた地殻は、山・リングとなる訳です。
これらの過程は、なんと数分の内に完了したという。規模感としては、簡単には
信じられないレベルだが、宇宙の壮大さに驚くばかりだ。
これら解析により、他の太陽系にある惑星などのクレーター形成の分析が進むと
言う訳だ。太陽系誕生の謎、地球誕生の謎に一歩でも近づいていきたいものだ。
動画:東の海 インパクトシミュレーションCG(2分)YT
動画:グレイルによる東の海(2分)YT
動画:かぐやによる東の海(2分弱)YT
動画:グレイルプロジェクトについて(3分半)YT
動画:グレイルによる重力地図(1分)YT
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