ASTRO: Advanced Science-Technology Research Organization
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人が生きるには、衣食住が大切だ。火星では、何を食べるのだろうか。野菜の栽培
など 研究が進むが、火星の模擬土壌で ミミズ の繁殖に成功したという。
− 実験で生まれたミミズ −
農作物を育てるには、土壌が良くないと期待できない。それには、微生物やミミズ、
が欠かせないが、繁殖が成功した事で、大きな扉が開いた そんな状況だ。
オランダのワーヘニンゲン大学の成果だが、模擬土壌、火星土壌サンプルリターン
も出来ていない状況で、一体 どの様に制作したのだろうか。
− 研究リーダー ワーヘニンゲン大学 バーメリンク博士 −
土壌画像のスペクトル解析を駆使したという。既知の成分スペクトルと比べ、土壌
成分を推定する。実際の材料は、ハワイの火山やアリゾナ砂漠からの採取物が主だ。
− 火星模擬土壌 JSC Mars-1 (緑) のスペクトルと土壌粒径分布 −
只一つ、現状では、過塩素酸塩類が欠けているとの事だ。地球上でも存在するが、
模擬土壌では、再現途上だ。過塩素酸塩類は、土壌に住む生き物の命を左右する。
実は研究チームでは、火星模擬土壌での植物栽培には、既に成功している。トマト、
ライ麦、豆、クレソン、チャイブ、ルッコラなど10種に及ぶ。
− 火星模擬土壌とミミズで栽培した ルッコラ −
このように、火星を目掛けた宇宙開発は、全方位で進んでいる。なかなかイメージ
が付き難いが、孫子の代には、本当に現実の世界となりそうだ。
JAXA 火星土壌サンプルリターン計画(2017.4)pdf
動画:ネット報道(1分半)YT
動画:バーメリンク博士のプレゼン(12分強)YT
動画:National Geographic 火星での食物生育(1分半)YT
動画:ネット報道 ワーヘニンゲン大学での火星土壌での植物育成(1分)YT
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火星生活を想定した開発で、最重要はエネルギー確保ではないだろうか。そこに、
本命とも言える技術開発、原子力発電の技術の開発が進んでいる。
通常、原子力発電というと100万kW単位となるが、このプロジェクトは、小粒
発電、1kWから10kW程度というレベルだ。
− 1kW反応炉試作機と全体図 −
核反応部は、下部の赤いところ
10kWの場合、1基で米国の一般家庭2軒分を補う規模。火星では、4基を一組
として配置し、8名が住むコロニーを支える計画だ。
− 火星での配置イメージ −
ただ、原子力発電と言っても、精々が10kW程度。話題になる福島原発のような
複雑な構造ではない。燃料はウランであるが、発電機はスターリングエンジンだ。
− ウラン燃料(赤)と中性子反射体(reflector: 水色) −
− 核反応部(下部) と 電力変換部(上部:ここがスターリングエンジン) −
実は、スタートは推進装置。ロケット核推進を目指し研究が重ねられ、火星時代に
新たに 探査基地用の電力源が加えられた。わざわざ持ち込む必要がなくなるからだ。
トリガーは、トランプ大統領の 火星探査も指示も含む 月面基地建設 への大統領令
へのサインだ。研究として意識はされてきたが、これにより 本格化する。
このような小型の原子力発電であれば、コントロールもしやすいだろう。万一の時
にも、被害は少ない。もしかしたら、地球でも使われる時代が来るかもしれない。
プロジェクト概要(2016.2)pdf
Kilowatt Reactor Using StirlingTechnologY(KRUSTY) 概況(2017.3) pdf
Kilopower プロジェクトについて wiki
動画:NASA プロジェクト解説CG(3分強)YT
動画:NASA 核推進器(核熱推進)CG(3分強)YT
動画:Los Alamos 宇宙探査ロケット用 核推進器(4分半)YT
動画:NASA 次世代宇宙探査のイメージCG(7分半)YT
火星移住を目前にして、居住スペースに関する研究が活発に行われている。時代は、
都市を創る検討まで進んでおり、NASAがコンテストを主催、MITが優勝した。
− MIT優勝のデザイン図 −
それも1万人を目標にしているとかで、MITのデザインは、ドーム1つで50人、
200個のドームを建設して都市を構成する。
樹木を利用、レッドウッドフォレストとネーミングされる。ドーム内に地球の森を
模した環境を創り出し、人間が住み易い状況を整える。
− レッドウッド = セコイア 米カリフォルニア州 セコイア国立公園 −
− ドーム内部と下部 −
樹木は、太陽エネルギーの収集としても機能し、水を集める事にも活用される様だ。
火星の土や水、氷を使って、地球の環境を創り出す、素晴らしいコンセプトだ。
下部には、ルーツと呼ぶ通路が続く。プライベート空間や隣のドームへも繋がり、
地中を移動することで、放射線などからも身を守り、火星を安全に移動できる。
ドームは、水で充填された柔らかい外皮で覆われている。放射線を遮り、熱の調整
にも役立つようだ。更には、ドームの貯水タンクでも機能する。
太陽光発電パネルも備え、クリーンな電力を発電、燃料電池へ充電したり、水から
ロケット燃料を製造できたりもする、居住空間でもあり、基地でもある。
地球でも、過酷な環境の地域で活用できそうなデザインだ。テーマパークのような
イメージで、どこか砂漠で建設してみても面白い。火星に行く前に火星の体験を。
コンテスト(international Mars City Design competition)HP
動画:ネット報道 火星都市コンテストMIT優勝(2分弱)YT
動画:ドバイの火星シミュレーション都市構想(1分強)YT
動画:イーロン・マスクの描く 火星都市(1分半)YT
動画:TomoNews 中国コロニーコンセプトほか紹介(5分強)YT
動画:NASA 火星への旅(5分弱)YT
世界の宇宙開発が全開で進められる中、日本の次の一手と言えば、H3ロケットだ。
2020年の打ち上げに向け開発が進む。国際競争力強化、商業受注を加速する。
− シリーズ化されるH3 −
カギは、新開発エンジン LE−9 だ。主エンジンでは世界初の技術が採用される。
エキスパンダーブリードだ。シンプルな構造故、低コスト化、安全性も高いという。
− 構想時のLE-X模型(左) LE-7A(右)と比べ配管などがかなりシンプル −
− LE−9 完成予想図(左) と 従来方式 LE−7A(右) −
配管関係に大きな差
エキスパンダーブリードとは、推進剤(液体燃料と酸化剤)を、ターボポンプにより
燃焼室へ送り込む方式だ。日本独自の技術で、これまでも2段目用に使われている。
− 日本のロケットエンジンの系譜 −
エンジ色の矢印がエキスパンダーブリードの流れ
− エキスパンダーサイクルの模式図 −
シンプル構造の一つの理由は、副燃焼室を持たない事だが、逆に高出力化が難しい。
LE−9は、推進剤を送り込むターボポンプの駆動力をUPし、可能とする。
即ちより大きなターボポンプ駆動力を得るため、ノズル部の吸熱効率を上げる方法
として、ノズル長を長くし、その中に這わせるパイプ長さも延長させた。
− LE−5(2段ロケット部)で採用された エクスパンダーブリード −
燃焼器(ノズル)部で、吸熱し ターボポンプ動力に
− LE−7Aのノズル部の断面図 −
ロウ付された熱交換用のチューブ
既に燃焼試験は、10回ほど行われ 順調な状況だ。しかし、フル開発のLE−7は
23年前だった。世代も交代、着実な前進を続け 日本H3を成功させてもらいたい。
三菱重工のLE−9開発論文(2016)pdf
H3ロケット基本設計結果(2016)pdf
動画:JAXA LE−9紹介CG(3分強)YT
動画:JAXA LE−9燃焼試験(10回目 1分半)YT
動画:JAXA LE−9ターボポンプ単体試験(1分半)YT
動画:JAXA LE−9 記者説明会(32分弱)YT
動画:JAXA H3ロケット紹介CG(1分弱)YT
大国中国、宇宙でも大国を目指すべく、宇宙開発計画を担う国営 中国航天科技集団
CASC は 宇宙運輸システム発展ロードマップ を発表した。
これは10月第19回党大会、習近平総書記が 宇宙強国 の戦略的目標を打ち出し、
応える形で、中国航天科技集団公司董事長(会長)、党組書記の雷凡培氏が発表した。
- 雷凡培氏 -
それによると、2045年に[宇宙強国]の実現を目指し、以下の目標を設定した。
25年 高度20〜100キロの準軌道を繰り返し飛行できる輸送機を開発、
宇宙旅行を実現。
30年 月面基地建設に向け人や資材を運べる超大型ロケットを開発。
40年 異種類のエンジンを組み合わせたロケットを実用化すると共に、
原子力宇宙船を開発
45年 燃料タンクを切り離さず繰り返し使用できる宇宙船を開発。
記者の雷凡培氏インタビューには、もっと具体的な内容もある。
中国は2020年までに軌道上を飛行する宇宙機を200基以上とし、年間
打ち上げ回数を30回前後とする。
EUを抜き、世界宇宙強国水準にほぼ達する計画だ。
25年目標の準軌道への往還機は、米国版 スペースシャトルを ロケットではなく、
この往還機を使っても飛ばすというイメージで紹介されている。
− 中国版スペースシャトルイメージ1 −
中国航天科技集団 CASC の往還機を使った案
極超音速飛行できるエンジン技術 TRRE*を2020年までに完成、2030年までに実物大
実証機の飛行を計画しているが、これが準軌道往還機に利用される見込みだ。
* Turbo-aided Rocket-augmented Ram/scramjet Engine
− 下の再利用型輸送機のラムジェットエンジンイメージ −
これだけも凄い事が、宇宙強国を目指す中国、他に 中国航天科工集団 CASIC でも
計画が進む。いずれ どちらかに収束するのだろうが、確かに力が入っている。
− 中国版スペースシャトルイメージ2 −
中国航天科工集団 CASIC の往還機を使った案
Global Space Exploration 2017 (GLEX 2017 北京) にて展示
30年の超大型ロケットに向けても、One-Family Two-Engine Three-module という
コンセプトでロードマップが引かれ、開発が進められている。
現在は長征5号が失敗、挽回を図るところだ。最強になる長征9号は、100トン
以上を打ち上げられる。月への有人探査や火星への無人探査に準備するものだ。
− 打ち上げロケットのファミリー構想 −
長征(ロングマーチ)シリーズ 長征9号は右端
40年の原子力宇宙船以降、まだ情報はないが、その内に要素技術の開発状況など
出て来るだろう。楽しみではあるが、西側諸国も負けずに構えて行きたいものだ。
動画:CCTV報道 ハイブリッドスペースクラフト開発(1分弱)YT
動画:中国版再利用ロケットブースターCG(1分)YT
動画:長征5号 打上げの様子[最終的に損失・失敗](4分弱)YT
動画:長征9号用 ロケットの試験状況(1分強)YT
動画:中国報道 長征9号開発状況(2分半)YT
動画:宇宙ステーション 神舟9号の打上げCG(3分強)YT
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