ASTRO: Advanced Science-Technology Research Organization
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NASAの最新イオン推進器が、性能を大きく伸ばしたという。X3と命名され、
100kW以上の出力で稼動、5.4ニュートンの推進力を得た。目指すは火星だ。
− 開発中 X3 リングが3つ見えるのが3の理由 −
− その試験中の模様@50kW −
別サイドから
最大電流260Aで、5kWから102kWという広範囲で運用できる。従来記録、
X2の記録 3.3ニュートンを大きく上回った。
開発を推進する米ミシガン大学 ガリモア工学部長は、
化学ロケットでは毎秒5kmしか加速できないが、これは40kmまで出せる。
そして、燃費も10倍も良い。つまり10倍の距離を飛んでいける。
但し、人類を火星まで運ぶには、1000kWレベルまで性能を上げ、軽量化
も必要だ。
イオン推進器をこう語る。火星探査への本命技術と窺い知れる。
次のステップは、稼働時間のロング化だ。火星到着までの耐久性を確保しなくては
いけない。来年はフルタイムで100時間を目指して、開発が進む。
更にこの開発は、もう1チーム、Aerojet Rocketdyne社 で開発中の XR-100 と合体
する予定という。つまり、XR-100 のコア部に位置する予定との事だ。
日本も成果を出している、電気推進分野。力の入れ方次第では、まだまだ宇宙への
貢献は期待できる。米国・中国に負けず 頑張って頂きたい。
X3開発論文(International Electric Propulsion Conference 2017) pdf
Aerojet Rocketdyne社 電気推進器 30年の歴史(IEPC 2013) pdf
動画:ネット報道(2分弱)YT
動画:一世代前の推進器の開発状況(2分強)YT
動画:イオン推進のコンセプト解説(2分半)YT
動画:ガリモア教授が語るプラズマについて(2011 3分強)YT
動画:はやぶさ2 のイオン推進始動・加速CG(2014 33秒)YT
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宇宙大国へ邁進するインドの月探査計画、来年3月にも、月探査の第2弾の打上げ
が予定される。来年は、08年のチャンドラヤーン1号から10年目となる。
− インド宇宙開発を強力にリードする ISRO chairman Alur Seelin Kiran Kumar −
ISRO:Indian Space Research Organisation
チャンドラヤーン2号の最大のミッションは、1号で失敗した着陸船を無事に着陸
させて、次のステップ 月面探査車を展開していく事だ。リベンジには熱が入る。
− 月探査機チャンドラヤーン2号のイメージ図 −
着陸船(上)と周回船(下)から成る
6輪の月面探査車は、着陸船に搭載され、下ろされたスロープを下っていく。地球
だと、自動車の陸送車から自動車を下ろすイメージだ。
二の舞とならないソフトな着陸が絶対条件。人工クレーターや専用試験棟で、各種
センサーチェックや高度100kmからの落下・着陸プロセスを評価している。
− 着陸船と月面探査車のテスト風景 −
− テスト用に準備された人工クレーター −
インドの宇宙開発は、衰えを知らない。グーグルのXプライズにも TeamIndus が
先陣を競っている。上手くいけば、インドローバー2台が月面を走るかもしれない。
− TeamIndusのローバー −
ISROの将来計画 pdf
動画:チャンドラヤーン2号プログラムの紹介(2分半)YT
動画:チャンドラヤーン1号のCG(2分弱)YT
動画:TeamIndusのローバー開発(3分強)YT
動画:TeamIndusのプレゼンテーション(18分強)YT
火星探査を越えた、深宇宙、恒星間航行までも睨むと、化学ロケットの出番はない。
世界中では、新しい推進装置が開発される。レーザー核融合ロケットもその一つだ。
− 核融合ロケットのイメージ図(東北大学) −
核融合炉にプラズマ噴射用口を付けたイメージ
その超最先端技術の一歩を刻む報道があった。九大がプラズマの噴射制御に成功した
という。阪大、パデュー大、光産業創成大学院大、広大、明石高専。主に日本チームだ。
レーザ核融合ロケットは、高速膨張する核融合プラズマを、強力磁場で制御し排出、
このプラズマの排出方向を制御する事が、重要技術となる。
この研究ではプラズマを制御する磁場を、4つのコイルで構成する磁気ノズルと称
する部品で制御した。コイルに流す電流を制御し、プラズマの放出方向を制御する。
− 4つのコイルを組み合わせた磁気ノズル −
灰色の四角形(矢印付)がコイル
プラズマはレーザー光で生成、磁気ノズル内に放出され、強力磁場により方向制御
されて、思う方向に出て行く。これで ロケット噴出方向を決める訳だ。
− 磁場によりプラズマが押し返される(=制御された)実験の一コマ −
− レーザー光源として用いた 阪大 EUVデーターベース小型レーザー用真空容器 −
原子力を用いた推進技術に関する研究は、日本では盛んなようだ。レーザー技術も
先端を行くという。相乗効果で、次世代の推進技術をモノにしてもらいたい。
− 現在のレーザー核融合ロケットのイメージ図 −
− こんな研究も:磁気プラズマセイルの研究概要(明石高専) −
当該論文(Scientific Reports)link
九大 有人惑星飛行を目指すレーザー核融合ロケット解説HP
動画:NASA 熱核融合ロケットCG(3分強)YT
動画:パルス式核融合ロケットCG(1分強)YT
動画:NASA 核融合ロケット研究の歴史(24分弱)YT
動画:光産業創成大学院大 小型レーザー核融合炉紹介(5分強)YT
宇宙航行の推進装置候補の一つとされる、マグネチックセイル。どんなイメージを
持つだろうか。セイルから ソーラーセイルなど 思い浮かぶだろうか。
大きな面積の物体は、同じイメージだが、原理が大きく異なる。ソーラーセイルは、
太陽光、即ち光子を薄膜で受け、反動で推進する。太陽光圧と呼ばれるモノだ。
− ソーラーセイルで有名な 日本の IKAROS −
一方マグネチックセイルは、ループコイルに電流を流し、太陽風に含まれる陽子等
の荷電粒子が起こす電界を利用して 推進力を得ようとするモノだ。
− マグネチックセイルのイメージ図 −
推進器は 外側のループコイル部 (Current Loop)
その原理はフレミングの法則や、ローレンツ力などで説明できる単純なモノだが、
ソーラーセイルと異なり膜は不要、電流経路だけで構成、軽量化が見込める。
− マグネチックセイルの原理イメージ図 −
− マグネチックセイルの原理説明(JAXA) −
一重ループコイルを、何重にもしたソレノイドコイルで、その力を何十倍にもして
利用する SharkFin Magnetic Sail が発表され 専門家間で話題になっている。
− ソレノイドコイルのマグネチックセイルのイメージ −
原理検証の試作機は、筒状の気球の周りに超伝導のワイヤーを巻きつけた、非常に
簡単なモノだが、成層圏に送り出し、あるとされる高電流場*で動きを確認する。
* ビルケランド電流:太陽風と地球地磁気を原因とする大電流 地上300km
− 原理検証用の試作機 −
− 原理検証試作機をバルーンにセット −
− ビルケランド電流のイメージ図 −
スタートは微々たる実験だが、実証確認されると 宇宙の航行に大いに期待できる。
ベースのマグネチックセイルでは、JAXAも活躍していた。今後にも期待したい。
元のMagnetic sails論文 ZUBRIN, ANDREWS
Magnetic sails and interplanetary travel(AIAA 1991) link
SharkFin Magnetic Sail クラウドファンド資金募集 link
関連:プラズマ・マグネット プレゼン資料(2004)link
関連:磁気プラズマセイルの推力発生メカニズムの解明(JAXA 2006)pdf
動画:KOAT報道:Earth to Mars in less than a week? (2分)YT
動画:学会での公演(1時間強)The SharkFin Magnetic Sail YT
動画:原理テストイメージ解説(2分弱)YT
動画:ソーラーセイルとマグネチックセイルの比較(4分半)YT
動画:JAXA イカロス(13分半)YT
昨年秋、スペースX マスクCEOは、火星殖民計画に向けたシステム ITS*を
発表した。100名を乗せて火星へ飛行する 超大型のロケットだ。
* Interplanetary Transport System
− 昨年のITSイメージと主要スペック −
その後1年を掛け、更に研究開発が進み、より詳細な計画が発表された。それには、
新たな計画も含めて、再び 大きな話題となっている。
まず、名称が変更された。ITSからBFR*だ。ITSで想定されていた、木星
や土星といった、より遠い 深宇宙へ向けた仕様から火星特化、やや小さくできた。
*Big Falcon Rocket。一部に Big Fucking Rocket[クソでかいロケット]とも
といっても全長106m、直径9mと超大型は変わらず、ロケットブースターも、
42基から31基まで減らせたが、100名の搭乗キャパシティーは同じままだ。
− BFRイメージ図 上部 宇宙船部分で 全長48m −
大きさ以外の変更は、小さなデルタ尾翼が付き、耐熱タイルも張り巡らされた事だ。
これは火星突入の際、スペースシャトルタイプの空気抵抗で減速する事を意味する。
− 新しい宇宙船部分 デルタ尾翼が付く −
ロケットブースターの Raptor Engine も開発が進んでいる。最大の特徴は燃料だ。
液体酸素と液体メタン、共に火星大気から製造でき、貯蔵も楽である。
− Raptor Engine −
新たな計画として、衛星打ち上げのミッションにも対応、飛行機の様に地球上での
移動も可能にする。マルチミッション能力を持たせ、低コストを実現する狙いだ。
− 大型衛星打ち上げミッションのイメージ 宇宙構造物も対応可能だ −
そして、活躍中ファルコン9 や開発中ファルコンヘビーも、このBFRへ統合し、
開発費削減を強化。建造は1年以内にも予定し、22年には無人で火星へ投入する。
まだまだ不確定要素は残るが、現実に研究開発が進捗している。24年には、有人
の火星探査が計画されるが、実現性は高まってきた。果たして火星に手が届くか。
− 火星の離発着場のイメージ図 −
動画:BFR構想(8分半)International Astronautical Congress YT
動画:マスクCEO BFR構想発表(44分)YT
動画:BFR 地球圏内移動(2分)YT
動画:Raptor Engine Test の様子(1分)YT
動画:Raptor Engine 噴射シミュレーション(28秒)YT
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