ASTRO: Advanced Science-Technology Research Organization
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テラフォーミングという言葉、聞かれた事もあるだろう。SFアイデアがスタート
だが、1960年頃より、専門家も研究している惑星環境の地球化の事だ。
最近話題の火星は、その筆頭。これまでも多くの映画等で取り上げられているが、
化学的な方法で、大気環境を地球環境へ改造するものが殆どだった。
一方、もっとドラスティックなアイデアが示されている。火星を動かし、地球軌道
へ移す事で、地球同等の太陽光を得る事で環境改造を促進するアイデアだ。
<地球軌道上に火星を移す 熱くもなく寒くもなく>
−地球軌道上=太陽系ハビタブルゾーン−
どのように という疑問が起きるが、その方法があるという。巨大人工衛星を使い、
重力牽引するというのだ。超遠大な方法ではあるが、理論的には可能と言う。
<重力牽引アイデア>
只、仮に成功したとしても、太陽系のバランスを崩す事にもなりかねず、他の惑星
が弾き出されるなどのリスクがあり、非常に危険な方法でもある。
軌道変更もなく、化学的な方法でもない、より良いアイデアも出てきた。そもそも
火星に大気がないのは、太陽風により吹き飛ばされたから。それを防ぐアイデアだ。
<太陽風により火星大気が吹き飛ばされる様子>
太陽風を防ぐと言えば、地球磁場により作られるバンアレン帯だ。同じモノを火星
にも作りだせば良い。それを特殊宇宙船を配置して、人工磁場を創り出そうという。
<磁場発生宇宙船による火星保護帯の形成:左 火星 右L1=宇宙船>
これにより、火星に大気が戻り気温上昇、暖かくなって、極部の二酸化炭素の氷を
溶かし、温室効果が働いて、人が棲み易い環境に近づく訳だ。
どちらにしても、実行は孫子の代まで持ち越される事だろう。人類が今すべきは、
テラフォームの技術が必要ない地球を実現すべく、立ち上がる事が重要だろう。
動画:重力牽引プロモーションCG(2分弱)YT
動画:太陽風が火星大気を吹き飛ばすCG(1分強)YT
動画:地球の磁場について(1分半) link
解説は火星軌道移動案を提唱したタイソン博士
動画:映画トータルリコールより火星テラフォーミング(1分半)YT
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太陽活動は、地球やそこで生きる生物の生存そのもの礎である。直観的な話では、
大きなフレアーが発生すると、地球の電気インフラに大きな影響を及ぼしている。
これほど大切な存在ではあるが、その活動は十分解明されていない。太陽の高温は、
如何なるモノも寄せ付けず、望遠鏡等、遠眼観測だけでは分からないのは当然だ。
事態を挽回するための計画 ソーラー・プローブ・プラス が進行中だ。いきなり、
最近接点が太陽表面より600km、という表面スレスレの観測を行うと言う。
<巨大フレア 高さ60万Kmの場合>
-In Deep(旧)より link-
<ソーラー・プローブ・プラスのイメージ図>
-前面の白い部分が熱防護シールド部-
太陽の大きさは地球の109倍、通常数万Kmに及ぶ大きさと言われるフレアから
見れば、600kmは常に 炎 コロナ の中だ。1400℃近いと言う。
探査機軌道は、楕円軌道。長径では1億Kmの地点となり、600kmの地点での
速度は200km/hに達する。7年間で24周の計画だから、時間は限られる。
<軌道軌跡と向き 最近接点では シールド正面 太陽は黄色丸>
当然、装備は万全を期す。厚さ11cmもの複合材料シールドが、計測装置を守る。
周辺電磁場の計測、太陽風の電子・陽子・イオンの計測、各種データを収集する。
<ソーラー・プローブ・プラスの詳細>
-実際のシールド部-
-細部説明 太陽光パネルの冷却装置もある-
近年太陽活動は変化し、低活動期が続く。一方、再活性しキルショットという巨大
フレアー発生の警戒も必要とされる。探査結果が、太陽解明に繋がる事を願いたい。
動画:WSJ報道 ソーラー・プローブ・プラス 探査イメージ(2分半)YT
動画:ソーラー・プローブ・プラス噴射装置 試験風景(2分)YT
動画:太陽フレアの大きさと影響(3分)YT
動画:最近の太陽フレア(1分半)YT
related blog link
土星の衛星タイタンに また新たな情報が発表された。それは、少しイメージが
難しいが、タイタンの地表面上の砂が電子帯電しているという。
<タイタン全景>
<タイタンの地表面>
そのメカニズムは、難しくない。時速25km以上の風が吹くと、砂の粒が浮き
上がるような状態となり、お互いに摩擦が起きて、帯電するのだ。
言わば、下敷きで頭の毛を擦ると、髪の毛が下敷きくっつく現象に近いとの事だ。
タイタンでは、この帯電状態が数ヶ月続く。
地球イメージではこうなるが、実はタイタンでは太陽光が弱く、地球比1%程度
のしか届かない。気温は-180度という極低温だ。
大気は窒素が大半で、メタンやエタンの有機ガスが霧状に漂っている。その霧は
極低温の中で個体の粒となり、浮き上がる砂にも交じっていく。
重力も地球の13%程度と、大変弱い。こういう条件すべてが、地球では強風の
強さくらいの風で砂を舞い上がらせ、帯電させていく事に影響しているとの事だ。
一方、土星は注目の天体ショー、カッシーニ探査機が土星探査の最終フェイズが
始っている。土星と輪の間を抜ける近接コースを22回周、9月に大気突入する。
<観測コース>
<最初の映像これまでで最も近い地点より撮影>
土星の惑星には、生命発見の期待が掛かり、探査計画が目白押しだ。火星に土星、
太陽系惑星の解明が進む。宇宙理解が進む時代になってきた。
日本語情報 natureasia
動画:Space News報道 (1分強)YT
動画:タイタンの砂丘(1分強)YT
動画:タイタン探査機 ホイヘンス(2005年)の探査イメージ(2分半)YT
動画:カッシーニ グランドフィナーレイメージ(4分弱)YT
火星への探査衛星投入、世界初を狙うJAXA発表があった。ローバー等が投入
されているが、意外にも探査機投入は失敗が続き、成し遂げれば世界初だ。
<1998年打上げの 日本の「のぞみ」 2003年に投入断念>
このミッションでは、火星の衛星 フォボス 或いは ダイモス に着陸、数グラム
のサンプルを持ち帰る サンプルリターン を実施する。
<フォボスとダイモス>
- 長径:フォボス 約27km ダイモス 約16km -
仏 国立宇宙センター(CNES)と共同事業、センサー類等の提供を受ける見込みだ。
小惑星 イトカワ からのサンプルリターン、はやぶさ に続くプロジェクトだ。
<JAXAとCNESとの調印式の模様>
2024年9月に打上げ、25年8月 火星到着、その後 3年掛けて衛星を観測、
着陸と離陸を繰り返し、最終的にサンプル採取し、帰還は29年9月を予定する。
<火星探査衛星のイメージ図>
<探査ルートイメージ図>
火星の衛星を調べることで、地球や火星に水が運ばれた仕組みを探り、引いては、
地球の生命環境が如何に作られたかを探れる。また、衛星の起源にも近づける。
ロシアが先行する兆しもあるようだが、このサンプルリターンは、日本の十八番。
なんとしても計画通り成功させて欲しいものだ。期待して見守りたい。
火星探査衛星 のぞみ について link
動画:火星探査機 のぞみ の全概要(3分)YT
動画:フォボスとダイモスについて(アニメ: 2分弱)YT
動画:キュリオシティが見上げるフォボス・ダイモス(30秒)YT
動画:はやぶさ の軌跡(13分強)YT
related blog link
重力レンズ効果をご存じだろうか。太陽の重力によって曲げられた深宇宙からの
光を上手く受け取ると、太陽が、レンズの役割を果たすという技術だ。
<重力レンズ効果のイメージ>
1924年にロシア人の研究者が発表したのが始まりだが、実際は1936年に
アインシュタイン博士が発表し、世に知れ渡る事となった。
既に、幾つもの観測事例が報告されている。アルマ望遠鏡での事例では、117
億光年彼方の 爆発的に恒星を生み出しているという銀河 SDP.81 を観測した。
<アルマ望遠鏡による銀河 SDP.81 観測事例>
-左:ハッブル 中:アルマ 右:再現した銀河像-
事例での通り、重力効果レンズを用いると、そのままのズバリ像は得られない。
アインシュタインリングと呼ばれるリング状の像になるため、再現作業が必要だ。
今回発表された重力レンズ効果を使った構想では、より解像度を高めるために、
宇宙に新たに望遠鏡を設置し、1000×1000ピクセルの画像取得を狙う。
これには、一つの背景があるようだ。先に発表された39光年先のトラピスト1
に発見された、地球似の3個の衛星。これを観測したいとの想いだ。
<ターゲットの一つ トラピスト1 の現状観測イメージ>
-現在の技術では、数ピクセルの画像しか得られない-
それには、理論的には、太陽から550AU*の位置に配置する事が必要となる
との事。最も遠い冥王星ですら 約40AU、その遠大さが分かるだろう。
*:太陽?地球の距離が1AU
<今回の構想イメージ>
-太陽の屈曲を直接レンズに見立てるアイデア-
太陽系を飛び出したボイジャーは、40年掛かって 現在137AU地点。同じ
ペースで160年の計算だ。実現は玄孫の時代だろうか、技術の進歩を祈りたい。
重力レンズ効果について wiki
動画:重力レンズ効果の解説(3分強)YT
動画:アルマ望遠鏡による銀河 SDP.81 の観測(1分弱)YT
動画:同 銀河 H-ATLAS J142935.3-002836 の観測(1分強)YT
動画:東大 須藤教授講演 重力レンズ越しにみる夜空(1時間)YT
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