ASTRO: Advanced Science-Technology Research Organization
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火星探査に弾みがついてきた。遂に中国が、具体的な探査機計画を発表したのだ。
インドのマンガルヤーンへの強い対抗意識が滲み出る。人民網が語る。
関係 blog link
インドの火星探査機マンガルヤーンは、火星赤道軌道を周回しただけだが、
中国初の火星探査機は火星の大楕円形軌道を飛行し、火星全体を観測する。
更にローバーを搭載した着陸機が火星に下り、ローバーが火星を走行する。
と自国の計画を高く評価する。
<発表された 着陸船+ローバーのデザイン図>
ローバーは200kg。太陽光パネル4枚を搭載し、測定機器13種を稼働する。
全日程は、92日になる見込み。長征5号で、2020年に打上げ予定だ。
<長征5号:静止軌道打上げ能力 14トン>
先進各国が先を行く中、周回・着陸・巡視(ローバー)という3つの探査活動を1度
の打上げで実現するという、世界初のチャレンジという点でも力が入る。
月面でのローバー嫦娥3号で実績を上げ、着実に前進する中国の宇宙技術だが、
火星では課題も多い。大気の存在や、日照エネルギーが少ない事などへの対応だ。
<嫦娥3号>
中でも火星突入に際しての減速技術や制御技術は、全く新しく壁も高い事だろう。
シミュレーションも難しく、技術力を高めるには良いチャンスと言えるだろう。
各国が膨大な予算で宇宙開発を加速する。最終的に目指すは有人での火星探査だ。
日本も見える形で貢献をしていきたいものだ。
長征5号について link
動画:CCTV報道 中国 火星探査計画発表(2分強)YT
動画:New China TV プロモーション動画(1分強)YT
動画:BBC報道 中国の宇宙開発エンジニア(日本語 2分弱)YT
動画:長征5号 CG(2分弱)YT
動画:嫦娥3号 月面着陸(2013.12 2分弱)YT
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宇宙旅行で最大の懸案事項、それは宇宙放射線による人体への影響だ。その影響
の大きさを、アポロ宇宙船の宇宙飛行士7名の死因をベースに調査が行われた。
対照として、宇宙飛行経験のある宇宙飛行士35名と、宇宙飛行経験のない宇宙
飛行士35名の死因とも比較、地球磁気圏を越えた宇宙飛行の影響が分かった。
<分析グラフ:心血管疾患の死亡率>
一目瞭然ではあるが、アポロ宇宙船飛行士の死因において心血管疾患の死亡率は、
その他の宇宙飛行士に比べ、約5倍の高さだ。(アポロ宇宙飛行士:右端青)
宇宙放射線による血管内皮細胞の損傷が主な要因と考えられており、宇宙放射線
を遮断する事の重要性が再認識された。
既に研究は始まり、織込まれつつある。例えば、ビゲロー社の膨張式宇宙船居室
の場合、積層構造の壁の厚さは46cmにもなり、ISSの10cmよりも厚い。
<ビゲロー社 膨張式宇宙船居室BEAM カット図>
主なる材料は、ケブラーやポリマーなどの積層だ。放射線をより減衰してくれる。
尚、宇宙船の壁への要求は、放射線減衰の他、デブリからの衝撃軽減もある。
画期的な技術も開発中だ。地球の磁場が宇宙放射線を遮ってくれている様な技術、
磁場発生によるシールド技術だ。宇宙空間でもあり、超伝導技術が使える。
<こんな感じで宇宙線を保護>
<実験映像>
宇宙服も大切だが、長期間宇宙旅行では、滞在時間の長い宇宙船が重要だ。民間
宇宙飛行では、放射能被爆量計と同じようなモノを身に付ける事になるだろう。
日本語情報 natureasia, wired
ビゲロー社 膨張式宇宙船居室 BEAMについて wiki
同上 BEAM構造詳細 link
欧州 宇宙線シールドプロジェクト(SR2S)HP
Acta Astronautica論文:磁場発生による太陽嵐シールドの可能性 PDF
ダートマス大学:磁場シールドのシミュレーション PDF
動画:ネット報道(1分強)YT
動画:宇宙空間での放射線遮断について(2分強)YT
動画:NASA講演会 宇宙旅行での放射線遮断(1時間)YT
動画:放射線遮蔽物質について(3分強)YT
動画:欧州 SR2Sプロジェクトについて(5分半)YT
動画:SR2Sプロジェクト 超電導ケーブルについて(5分弱)YT
米国のスペースベンチャー ムーン・エクスプレス社、2010年設立、月資源の
開発を最終目標に、グーグルのルナXプライズにも参戦中だ。
自前の打上げロケットは持たず、月面着陸システムや探査機の開発に集中する。
NASA技術を進化させた初号機は、2011年、試験飛行に成功済だ。
<初号機の月面着陸機>
<月面着陸機 イメージ図:分かりにくいが円環構造をしている>
この月面着陸船は、宇宙船の一面も備えた最新技術の塊りだ。マイクロ-アビオ
ニクスと呼ぶ超小型航法装置や、太陽光や過酸化酸素を燃料にする推進装置だ。
過酸化水素を燃料にできれば、月面に水を発見・利用出来た暁、地球からの補給
が不要となり、宇宙探査を根底から変革していけるゲームチェンジャーとなる。
そして同社は本年4月、米国航空当局FAAに対し、打上げ計画 及び 搭載ペイ
ロードチェックを申請中だったがめでたく許可、民間初の月面探査にGOが出た。
計画通り進めば、2017年末までに月面に探査機が降りたつ。この初号機は、
地球帰還の予定はないが、初仕事は月面埋葬する遺灰を運ぶという計画という。
同社は、更なる開発のためフロリダ州のケープカナベラル基地の使用許可も得た。
夢の実現に、着実な歩みを続けている。日本の参戦も待ち遠しい。
<フロリダ州ケープカナベラル基地 第17複合発射基地>
FAAリリース link
根拠法:連邦法51編50904条について link
メモリアル・スペース・フライト社(月面埋葬サービス)HP
動画:WSJニュース報道(5分強)YT
動画:ムーン・エクスプレス社 プロモーション(3分弱)YT
動画:ムーン・エクスプレス社@Xプライズ(日本語字幕有 6分強)YT
動画:地上での試験飛行(2分弱)YT
動画:ロケットエンジン試験場(3分半)YT
動画:リチャードCEO@TED(19分弱)YT
月に再び注目が集まっている。月面基地や資源活用まで、火星探査の最前線基地
となっていくのだろう。
<月面基地の建設イメージ>
NASAは、2022年までに月面基地を建設したいと考えている。火星探査の
最前線として、燃料補給や物資拠点としての貢献が期待できる。
言うまでもないが、問題はコスト、計画では1兆円を超える見込みだ。大統領の
お墨付きを得ても、議会反対が心配だ。NASA年間予算の60%前後を占める。
期待されているのは、New Space産業と呼ぶ、新たな宇宙ベンチャーの
出現だ。3Dプリンター、電気自動車、ロボットやリサイクルトイレにも及ぶ。
<リサイクルトイレ:Blue Diversion社>
重要なポイントは、月面での住居だ。低コストで建設する必要がある。10名程
の宇宙飛行士や研究者が、4ヶ月交代で生活する計画だ。
どこに建設するかも重要だ。太陽光を有効活用でき、通信環境が良く、水もある、
そんな場所を割り出す必要がある。分析では、南北の極地が候補に挙がっている。
月面基地の計画は、米国だけでなく、各国が発表している。既に協力関係の模索
が始まっているが、できれば宇宙に出たら、地球というワンチームで望みたい。
<欧州連合が描く月面基地のイメージ>
英語情報 universetoday
月基地の低コスト運用に関するワークショップ報告書[New Space] link
リサイクルトイレ開発企業(Blue Diversion社)HP
動画:欧州の月面基地計画(9分弱)YT
動画:NASAの月面基地計画?(1分強)YT
動画:3Dプリンターで造る月面基地(2分強)YT
動画:月面資源採掘ロボット開発(3分弱)YT
動画:Blue Diversion社プロモーションCG(2分半)YT
日本の新しいロケット、H3ロケット、2020年に初飛行の計画だ。その開発
が佳境に入ってきた。基本設計フェィズの1年を経過、詳細設計へ突入する。
<H3ロケット イメージ図>
ロケット製作・試験フェーズは、この1年半後に始まるが一方、新型エンジンの
試験は、少し早く 本年後半から予定されている。
最大の特徴は、日本のロケットとして過去最大の規模、全長63m、直径5.2m
を誇る雄姿だ。現状、2種類 H-2Aと2Bのシステム構成も、一本化される。
<H3ロケットの概要:高さはH-2より10mも高い>
また 部品点数を減らしたブースター無しの形態を用意、コストを削減、価格を
同等能力のH-2Aの半分、価格50億円で実現するのが目標だ。
最大打上能力は、静止軌道投入 6.5トン。商業用の静止衛星の大型化に対応し、
拡大する宇宙産業に備える目論見だ。
カギを握るエンジン開発は、開発リスク低減のため、全体試験の前に要素試験等
を実施し、予想される問題を事前に潰している。高信頼性開発手法と呼ぶ手法だ。
安全性向上するため、頑丈で壊れにくい、簡素な燃焼構造形式エキスパンダー・
ブリード・サイクル を採用している。
<新型エンジン LE-9のイメージ図>
<新型エンジン LE-9の基本仕様>
LE-9の推力は、150トン。従来比、40トン程のUPとなる。H3ロケット
では、要求に合わせ 2基設定と3基設定が可能となる。
実用化に入る2020年、世界では、欧米・ロシアの新開発ロケットが登場し、
競争は激化する一方だ。H3を成功させ、新宇宙時代への布石としてもらいたい。
LE-9について wiki
動画:H3ロケット開発発表(2015年7月 93分)YT
動画:H3ロケット開発発表(2016年7月 85分)YT
動画:現行エンジン LE-7燃焼試験(2013年2月 8分半)YT
動画:日本のロケット開発の歴史(2009年 全103本)YT
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