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ASTRO: Advanced Science-Technology Research Organization 世の中の最先端技術情報、中でも宇宙旅行、空飛ぶ技術が充実!!
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***2015.05.05 VOL.4-09*** 
  
  宇宙では、予め調理されたものを温めて食べる、という宇宙食が主体だったが、
  時代が変わろうとしている。宇宙で使えるエスプレッソマシンが開発された。
  
  そもそもエスプレッソマシンは、高圧蒸気圧でコーヒーエキスを抽出するという
  仕組みから、出口部分の工夫だけかと思っていたら、やはり宇宙の課題があった。
  
  一つは、無重量下で上手く水分とエスプレッソの粉を混ぜること。そして、宇宙
  では一番大切な性能、それは安全性だ。高温、高圧なシステムならではと言える。
  
  宇宙船に持ち込むには、NASAの掲げる安全性を満足する事が必要だ。例えば、
  プラスチックのチューブをステンレスへの交換が必要となった。
  
<エスプレッソマシン 上の口からドリップが出る>
  
<エスプレッソマシン図解>
  
  このような苦労の末、2年余りの開発を経て完成したマシンは、他の試験機材と
  同じく20kgに抑えられ、4月の物資輸送の際に、無事ISSに運ばれた。
  
<サーブはこんな感じ 右のビニールポーチ>
  
  宇宙飛行士は、エスプレッソを溜めるポーチとエスプレッソの元になるカプセル
  をセットし2分ほど待てば、フレッシュなテイストを味わえる。
  
  エスプレッソ特有の泡が、どんな風に出てくるかが興味あるところだが、2月に
  ブログUPした、宇宙コップも試験的に試される。
  
  
  開発されたマシンは、エスプレッソだけでなく、お茶などの熱い飲み物であれば、
  何でもOKとの事。宇宙での食生活の充実に一役買うようだ。
  
  
  日本語情報 nge 英語情報 theguardianspace
  
  
  動画:プロモーション(2分弱)YT
  
  動画:デモのニュース報道(1分弱)YT
  
  動画:ISS 10年前の水の飲み方(1分弱)YT
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***2015.05.05 VOL.4-09***
  
  
  小惑星探査に力を入れていた日本の宇宙政策に、新たなターゲットが加わった。
  日本人には、古来より身近ながその標的となった。
  
  探査機はSLIM(Smart Lander for Investigating Moon)と命名、ピンポイント
  の着陸技術を月面で実証しようとするものだ。
  
<SLIM 着陸イメージ>
  
  従来の「降りやすいところに降りる着陸ではなく、「降りたいところに降りる
  着陸へと質的な転換を果たす、と謳われる。
  
  プロジェクトは、6分科会(システム、画像航法系、誘導制御系、推進系、着陸衝撃
  吸収系、ローバ)で推進、JAXA中心に6大学参画、オールジャパン体制だ。
  
  目玉の着陸技術は、動力降下と呼ぶ、スラスターを用いて徐々に降下する方法に、
  カメラ3台搭載、クレータを認識しながら誘導補正を行い、着陸地点を逃さない。
  
  着陸機からは超小型のローバが放出され、2007年 月周回衛星「かぐや」が発見
  したマリウス丘の縦孔を調査する計画もある。
  
<探査予定のマリウス丘の縦孔>
<SLIM放出予定のローバ技術:開発中>
  
  月面探査機の着陸は、1966・69年に旧ソ連と米国2013年に中国が成功。インドは
  2008年に月周回成功2017-18年に月面探査機の着陸計画の中、奮闘を期待したい。
  
  
  日本語情報 nikkan, sankeimitsubishielectric
  
  SLIMのHP
  SLIMの検討について(2012年) pdf
  ピンポイント着陸のための誘導制御則について pdf
  着陸脚用衝撃吸収機構について pdf
  放出する超小型ローバ技術について pdf
    
  動画:ニュース報道(1分弱)YT
  
  動画:電通大 高玉研究室の自己位置推定技術(2分)YT
  
  動画:月周回衛星「かぐや」紹介(20分弱)YT
  
  動画:月面立体地図(2分弱)YT
  
  動画:Apollo 11 mission in 1969(2分弱)YT

  動画:Luna 9 - Lands On The Moon, 1966(2分半弱)YT

  
***2015.04.21 VOL.4-08***
  
  米国は新たなる打上システムを開発中だ。SLS(Space Launch System)と呼び、
  終了したスペースシャトルに続く大型の打上システムだ。
  
<SLSイメージ図>
  
  計画では70tから130tの打上能力を有し、宇宙飛行士とカーゴ、それぞれ
  専用のペイロード部を有する。基本はロケット部と2基のブースターから成る。
  
  またロケット部は、第1段目と第2段目から構成され、第1段目は全て共通だが、
  第2段部ついては、用途によりいくつかのバリエーションが考えられている。
  
  そのデビューとなる打上げが決まっている。2018年11月、同じく開発中で
  ある宇宙船オリオン無人機として打ち上げ、月まで到達、地球へ帰還させる。
  
<オリオン イメージ図>
  
  そして小惑星探査衛星などのマイクロ衛星11個が相乗りし、宇宙に放出される
  新たな報道があった。より深い宇宙へ観測能力が高まり、宇宙科学発展に繋がる。
  
  日本のJAXAが世界で初めて成功させたソーラーセイル実証機イカロス』と
  同じ仕組みの小惑星探査機、NEAスタウト衛星は、地球近傍の小惑星を狙う。
  
<NEAスタウト衛星 イメージ図>
  
  天文台では観測が困難な、小惑星の形状、大きさ、自転周期、周囲に取り巻く塵
  の様子など、詳しい観測が期待される。打上げから2年後に、目標に到達予定だ。
  
  セイルサイズ9m四方、太陽光を受けて推力とする。イカロスでは14m四方
  であったので、やや小型と言える。
  
<イカロス イメージ図>
  
  深宇宙の放射線環境を調べる BioSentinel(バイオセンチネル) というマイクロ
  衛星もある。将来の火星探査を想定し、深宇宙の放射線を観測する。
  
<バイオセンチネル イメージ図>
  
  この放出では、火薬を使わない、ばねの力でロケットから衛星を切り離す機構
  新たに開発し、これからの超小型衛星放出に活用していくと予定だ。
  
  
  2030年代に計画される火星有人探査に向けて、幅広い活動がスタートしたと
  いう事だろう。日本も世界的な宇宙開発の拡大を捉えた戦略を進めて欲しい。
  
  
  日本語情報 senews 英語情報 nasagizmag
  
  NASAのSLSのHP
  SLSについて wiki CubeSatについて wiki 
  NEAスタウト衛星について pdf
  バイオセンチネル衛星のHP
  
  
  動画:マイクロ衛星の宇宙投入CG(約3分半)YT
  
  動画:次世代ソーラーセイル HELIOSイメージCG(3分半)YT
  
  動画:イカロス紹介(約13分半)YT
  
  動画:宇宙船オリオンの無人機打上げCG(3分弱)YT
  
  動画:宇宙船オリオンの詳細紹介(16分強)YT
***2015.04.07 VOL.4-07***
  
      
  Asteroid Redirect Mission 略してARMと呼ぶ計画が進行中だ。2020年に
  無人のロボット探査機を打ち上げ、数年かけてターゲットとする小惑星へ近づく。
  
  NASAは、直径10m以内の小惑星を丸ごと捕獲するオプションAと、比較的
  大きな小惑星上の、直径数mの岩石を捕獲するオプションBを検討していた。
  
  この程、オプションBに決定となりその発表があった。全体計画では、捕獲した
  岩石を月近傍の軌道まで移動させ、そこで宇宙飛行士が直接探査し、持ち帰る。
  
  
<小惑星上で岩石を直接捕獲>
  
  
  選定理由は明らかではないが、近年の探査で、小惑星は想定以上に密度が小さく
  岩や砂が礫状に集まる程度の非常に脆いものもあり、丸ごと捕獲は難しいようだ。
    
  一方、オプションBでは、候補となる小惑星の軌道、形状、自転周期、表面地形
  を詳細に把握している必要がある。即ち、調査済みの小惑星が第一候補だ。
  
  日本では知名度高い[イトカワ]のほか[Bennu(ベヌー)]、[2008 EV5]の計3つが
  候補となっている模様だ。
  
  
<小惑星イトカワ>
  
  
  NASAは、このミッションで、その先にある火星を含むディープスペースへの
  探査に必要となる多くの技術の可能性を確かめたいとしている。
    
  
  着実に前進する宇宙探査プログラムだが、突如現れる小惑星の危険は、まだまだ
  排除されてはいない。更なる発展を望みたい。
  
  
  日本語情報 senewshazardlab 英語情報 spacenewsnasa
  
  NASA ARMプロジェクトHP
  イトカワのサンプル分析結果 link
  イトカワについて wiki
  
  
  動画:ARM 岩石捕獲イメージCG(約3分弱)YT

  
  動画:ARM 宇宙飛行士捕獲イメージCG(約3分半)YT

     
  動画:ボツになったオプションA案(5分弱)YT
   
  
  動画:JAXAイトカワの姿(22分弱)YT
   
    
  動画:小惑星ベヌー(6分)YT
   
***2015.03.24 VOL.4-06***
  
  インドの宇宙開発が活況を呈してきた。14年9月火星探査マンガルヤーン
  火星到達、軌道投入に成功したというニュースが流れたばかりだ。
  
  そのインドが、今年半ばにも宇宙往還の試験機 RLV-TD を打上げるという。
  固体燃料ロケットの先端に装着して発射する、至ってシンプルだ。
  
  
<RLV-TD>
  
<試験機の打上軌跡>
    
  
  インドが狙うは低コスト化火星探査も100億円以下でやり遂げた。宇宙往還
  では1000ドル/kgという破格値だ。現状では1万ドル以上もするという。
  
  これは、衛星などの打ち上げの数字。スペースシャトルのような必ずしも有人を
  想定したシステムではない。打上用ロケットも軌道投入用の宇宙船も再利用する。
  
  Two-Stage-To-Orbit (TSTO) と呼ばれるこの方式では、打上用のロケットに
  主翼を付けて、着陸させる。軌道投入用の宇宙船は、パラシュートで帰還する。
  
  
<TSTOのフライトプロファイル>
  
  
  新しいロケットエンジンも開発中という。現在の液体水素・液体酸素燃料を使う
  極低温エンジンを改良したセミ極低温エンジンなるものだ。
  
  このエンジンでは、ジェット燃料などの主成分、ケロシンを燃料とする画期的な
  低コストを狙える技術を織り込んでいる。
    
  
  独自の開発テーマを目標に邁進するインド。宇宙時代を切り開くに、低コストは
  最重要課題だが、日本のお家芸はやはりモノマネからしか生まれないのか。
  
  
  日本語情報 sorae  英語情報 ispdefence
  
  開発機関(Indian Space Research Org.HP
  セミ極低音エンジンについて isp
  
  
  動画:RLV-TD イメージCG(2011年 約2分半)YT
  
  動画:RLVニュース報道(2011年 2分強)YT
  
  動画:月探査機 チャンドラヤーン開発(30分弱)YT
  
  動画:インド 宇宙開発の歴史(2分)YT
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